Japanese Machine Funk

主に日本のエレクトロ・ファンク調の曲を紹介するブログです。

PSY・S「From The Planet With Love」

PSY・S「From The Planet With Love」(1985年/CBSソニー

作詞:安則まみ、作曲:松浦雅也、編曲:松浦雅也

 

フェアライトを使用したというシンセの音が特徴的。黒電話の呼び出し音のような金属的な、それでいて柔らかい音色にLFOのような効果をかけ、更にストリングスと重ねるという凝りようである。2分半あたりから入るラップ部分が非常にかっこよく、DJで使用する際はうまく調整してこの部分が冒頭にくるようにすると盛り上がる。

 

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新田一郎「SAGA」

新田一郎「SAGA」(1985年/ラジオシティ

作曲:新田一郎、編曲:新田一郎

 

トランペットがメインの曲で、強烈なテーマ部分がまず耳に残るのだが、同じくらい主張しているのが、長くそして重いスネアである。アタックからディケイまで文句の付け所がないが、特に減衰部分は粉雪が舞うような余韻があり美しい。リズムで特筆すべきは4小節目ごとに入るスラップスティックな効果音で、大音量で聞くと特に気分が盛り上がる。

 

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永田真代「Bad Boy」 

永田真代「Bad Boy」(1990年/FORLIFE)

作詞:許瑛子、作曲:関根安里、編曲:大村雅朗

 

この曲はエレクトロ・ファンクではなく、いわゆるニュージャックスイングであるため、厳密に言うと本ブログの取り扱い対象ではないのかもしれないが、リズムの打ち方が参考になるため紹介することにした。キックはニュージャック特有のハネた(スイングした)打ち込みで、機械っぽく連打するエレクトロビートとは異なる。スネアは切れのあるサウンドで、微妙にベロシティを変えながら自然に聞こえるように調整してある。これに沿うように鳴るブラスのバッキングはシンプルだが、タイミングが工夫してあるため飽きないところが面白い。

 

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仲村知夏「Blacklist」

仲村知夏「Blacklist」(1998年/レーベル追記予定)

作詞:田中俊、作曲:杉山洋介、編曲:追記予定

 

どちらかというとロック/ポップス色の印象が強いアーティストであるが、本曲のようにしっかりビートが入った作品も少なくない。連打されるキックと、同じくらい細かく鳴る少し潰れたDX系のベース。こういった音色のベースを16分で演奏するとキックが増えたような印象になり、ビートが分厚くなるから面白い。スネアはAKAIリズムマシンか?1回ごとに長さと強さを調整しており、飽きずに聞ける。

 

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村上ユカ「ブランコ」

村上ユカ「ブランコ」(1998年/THINK SYNC RECORDS)

作詞:村上ユカ、作曲:村上ユカ、編曲:田尻光隆・村上ユカ

 

当時流行っていたブレイクビーツ調のポップスの流れからこういったリズムになったと思われるのだが、非常に丁寧な打ち込みを行っており、オリジナリティがある。圧巻なのはサビ部分で、2拍目と4拍目に波のピークを作り、ベースとハイハット、そしてボーカルが沿うように進行していく。所々で鳴るSE調の音もうまくフィルとして機能しており素晴らしい。

 

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広瀬翔「ホワッツ・ユー~WHAT'S YOU~ 」

広瀬翔「ホワッツ・ユー~WHAT'S YOU~ 」(1986年/Victor)

作詞:松本一起、作曲:小森田実、編曲:鷲巣詩郎

 

アニメ「トランスフォーマー2010」のEDテーマ。和・エレクトロとしてはあまりにポイントを押さえた楽曲であることから、色々と分かった方が2010年に作った曲かと錯覚するが、実は1986年の作品である。タイトなスネアとリムショットの絡みだけでトラックとしてはほぼ完璧であるが、更にダイナミックなオーケストラヒットが素晴らしい。ビートとの関係では裏で細かく鳴るギターリフのような音が良い仕事をしている。もちろんボーカルも最高。

 

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JULLAN「ELECTROMANCE」

JULLAN「ELECTROMANCE」(1985年/サウンドデザイン)

作詞、作曲、編曲:JULLAN

 

マシンビートがとにかく心地よいが、その中でもキックとスネアが際立っている。音自体のタイトさも良いが、適度にズレたタイミングも出色の出来。ここに控えめなシンセとエフェクトが効いたボコーダーボイスが乗る。単品で聞いてももちろん良いのだが、音色が少ないため様々な曲とミックスしやすいところも◎。

 

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