Japanese Machine Funk

主に日本のエレクトロ・ファンク調の曲を紹介するブログです。

谷村有美「頑張れブロークンハート」

谷村有美「頑張れブロークンハート」(1989年/ソニー・ミュージック)

作詞:戸沢暢美、作曲:西脇辰弥、編曲:西脇辰弥

 

タイミング・サウンド共に自信満々、100点満点でお勧めできるスネアである。アタックが強く、上から下の帯域までぎゅっと音が詰まっており、リリースが自然でうっとりと聞ける。ベロシティは1回ごとに強→弱がついており、タメとリリースのタイミングがぴったりとどこから見ても完璧なスネア・ワークといえる。

もちろんベースなどその他の音も良いが、この曲はスネアの曲である。

 

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Pazz「Womanh」

Pazz「Woman」(1987年/CBSソニー

作詞:岩田雅之、作曲:岩田雅之、編曲:岩田雅之

 

ベロシティの効いたシーケンスフレーズにBPMに合わせたリバーブ。お手本のようなプログラミングで、この一つだけで十分なグルーブ感がある。淡々としたベースが落ち着いた曲調にマッチしており、スネアのタイミングともよくハマっている。所々で厚めのコーラスが入ってくるのが洋楽っぽく心地よい。

 

(この31分25秒あたりから。1曲目もオススメ。)

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磯部恭子「不純?」

磯部恭子「不純?」(1989年/ポニーキャニオン

作詞:岩室先子、作曲:羽田一郎、編曲:羽田一郎

 

全体的に歌謡曲風味というか最近の文脈でいうと和ブギーの範疇に含まれると思われるが、本ブログで紹介したのはDX-7Ⅱのベースがキラリと光る名曲であるのが理由である。BPMは125くらいと思われるが、スネアのタイミングがよくBPM以上のスピードを感じられるため、130台のBPMから落としてくる時に使えると共に、110台のBPMから上げてくるときにも使いやすい。

 

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PSY・S「From The Planet With Love」

PSY・S「From The Planet With Love」(1985年/CBSソニー

作詞:安則まみ、作曲:松浦雅也、編曲:松浦雅也

 

PSY・Sには名曲が多数あり悩んだが、1stアルバムからこの曲にした。なお、前身のバンド版やその後に発表された編曲版などがあるのだが、本ブログとしてはこのバージョンが最も紹介すべき価値があると判断した。

冒頭のベルのような音はLFOで細かく刻まれており、BPM以上のスピード感を受ける。リズムとベースはかなりタイトで、タメのあるスネアとわずかに遅れ気味のベースがいい味を出している。全体的に鳴っている音はDX-7か。ラップパートは非常に先鋭的で繰り返し聞きたくなる。またフィルインが凝っており、力の入れようを感じられる一曲。

 

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ハイ・ファイ・セット「Ceramic Smile」

ハイ・ファイ・セット「Ceramic Smile」(1987年/CBSソニー

作詞:小泉 亮、作曲:山本俊彦、編曲:新川 博

 

リズム、ベース、ブラス、ギターのカッティング…全ての音にエッジが効いている。リズムがシンプルな部分ではベースとボーカルが動きまわり、一方でパートが減る部分ではキックが連打されるなど、シンプルながらパートの入れ替わりが多用されている。全てのパートがグルーブ感を支えており、何か一つ抜けてもこの心地よさは出せないと思われるところが秀逸。

 

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Especia「No1 Sweeper」

Especia「No1 Sweeper」(2014年/つばさレコーズ

作詞:mirco、作曲:Schtein&Longer、編曲:Schtein&Longer

 

Especiaを初めて聞いたときの感想は「Gwinko+少女隊÷2」であった。メロディはアイドル系の歌謡曲に近いが、素晴らしいリミキサーの方々に恵まれ、テクノやファンクを取り入れた音は新鮮であった。1曲選ぶのは悩んだが、エレクトロ・ビートに近い本曲にした。

スネアは軽めであまり目立たない。頻繁に鳴るキックがリズムパートの主役である。このキックがギターのカッティングのような音と絡み合い心地よいグルーブ感を作っている。シンセの合いの手も絶妙なタイミングで曲の終わりまでまではあっという間である。

 

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小室哲哉「Kimono Beat」

小室哲哉「Kimono Beat」(1992年/Epic Sony

作詞:松本隆、作曲:小室哲哉、編曲:小室哲哉

 

メロディを重視しているからと思われるが、リズムパートは全体的に軽めでそこまで目立たない。しかし打ち込みはしっかりとされており、音色は心地よい。特にスネアは単独で鳴る部分とハイハットなどと同じタイミングで鳴る部分があり、シンプルな音色ながらも複雑に聞こえるところが面白い。

 

(この9曲目)

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