Japanese Machine Funk

主に日本のエレクトロ・ファンク調の曲を紹介するブログです。

岡本舞子「ファッシネイション」

岡本舞子「ファッシネイション」(1986年/Victor)

作詞:松井五郎、作曲:山川恵津子、編曲:山川恵津子

 

なにかのパラメーターが過剰なベース音、ピッチが外れているような、ぎりぎり合っているような緊張感があり、ボーカルそっちのけでベースにばかり耳がいく。落ち着いてスネアを聞いてみると、若干厚め+硬め+リリース音長めでこちらも癖になる。透明感のあるボーカルや、シンセサイザーシンコペーションもいいけれど、やはりベースとスネアの曲だな。

 

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井上陽水「愛されてばかりいると」

井上陽水「愛されてばかりいると」(1982年/フォーライフ

作詞:井上陽水、作曲:井上陽水、編曲:川島裕二

 

タメのあるキックに強烈なアナログベース。トラックだけなら2000年ころのGigolo Recordsから出ても不自然ではないレベル。発売から40年近く経つが、普通に聞けるところからすると当時は相当に尖ったサウンドだったのではないか。ただし、やはり音のバランスは歌謡曲であることに加え、BPMが140超えであることからDJ用途では意外と使いにくい。シングルバージョンもあるが、お勧めは全体的にエッジが効いたアルバムバージョン。

 

(アルバムバージョン)

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(シングルバージョン)

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戸川京子「責任とってよ」

戸川京子「責任とってよ」(CBSソニー/1986年)

作詞:泉麻人、作曲:伊藤銀次、編曲:伊藤銀次

 

キックとスネアはなんの変哲もない音で、打ち込みも比較的淡々としている。ドキッとするのは動き回るベースと、冒頭のボイスサンプルのせいか。歌が入ってからはボーカルの発声タイミングがよく、微妙にスネアとずれているところが心地よい。

 

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木村由姫「Summer Rain」

木村由姫「Summer Rain」(1998年/パイオニアLDC

作詞:麻倉真琴、作曲:浅倉大介、編曲:浅倉大介

 

ドアラが踊る「LOVE & JOY」の動画で有名(?)な木村由姫氏によるデビューシングル。浅倉大介氏が小室哲哉氏を100%リスペクトして作ったと思われる作品。リズムの打ち込みがかなり凝っており、若干跳ねたスネアが印象に残る。グルーブ感に重要な影響を与えているのがクローズ・ハイハットで、特に2拍目のタイミングが秀逸である。適切なタグがなかったため、一応「ファンク系」の括りに入れたが、上モノの作りは普通のJ-POPである。

 

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F.O.E「DECLINE OF THE CITY」

F.O.E「DECLINE OF THE CITY」(1986年/テイチク)

作曲:細野晴臣、編曲:細野晴臣

 

厚いシンセリフにノックの効いたベース兼リズムパートのような音、スネアのデュレーションも完璧で、気持ちよくリズムに乗れる。テンポが遅いのに没頭してしまうような雰囲気になるのは打ち込みの上手さゆえか。

ちなみに一聴して感じるように、この曲は少女隊の「Forever」(ESCPEに入っている細野さんミックスの方。リンク先の大体12分半あたり~)にとても良く似ている。というか、ミックスするとピタリと一致するのである。とくに「Day & Night...」の下りが冒頭のシンセリフとマッチするので、興味のある方は是非お試し頂きたい。

 

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てつ100%「グシャグシャ恋ROAD」

てつ100%「グシャグシャ恋ROAD」(1988年/CBSソニー

作曲:上綱克彦、作詩:サエキけんぞう、編曲:中村哲

 

ファンク系のエレクトロ歌謡というか、完全にファンクなのだが、何故かエレクトロ系の曲とつなぎたくなる。そしてうまくつながると盛り上がるのである(特に自分が)。これは歌の巧さや楽曲の良さ、そして引き締まった音が大音量で映えるのだと思われる。全パート良いのだが特に聞き所は菅野よう子氏のピアノか。なお、曲の雰囲気は2010年ころに発売されたアジカンの「迷子犬と雨のビート」に似ていなくもない。

 

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Hip Up「肉感アルバイトニュース」

Hip Up「肉感アルバイトニュース」(1982年/Kitty)

作詞:バディー堀井、作曲:スティービー和田、編曲:和井絵夢男

 

ダブっぽさを感じさせるボーカルに、転んだリズムで鳴るベース。ここにチープなスネアが交じる。シーケンスフレーズと相まってなんとも言えない哀愁が漂う。全体的なサウンドはカセットテープに録ったような雰囲気で小学校からの帰り道を思い出してしまう。なお、この曲は「THE GREAT SHOW」というアルバムに入っているのだが、他の曲はこのような空気感ではなく、どちらかというとコメディ寄り。

 

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